横浜文化体育館

横浜文化体育館館長あいさつ第14号 幼少期からスポーツを
第14号 幼少期からスポーツを

 スポーツが得意で好きな子に育てるには、幼少期にいろいろな運動経験を積ませることが大切です。さらに良い指導者に恵まれることで、もっと可能性が広がってくるようです。そして、そのことが、高齢者の健康増進に必要な運動習慣に影響があることがわかってきました。

  

 平成29年の日本人平均寿命は、女性が87.3歳、男性が81.1歳(厚生労働省:簡易生命表)となり、ともに過去最高を更新しています。まさに、人生100年と言われる時代が近づいてきました。

 一方で、健康寿命との差が男性では約9年、女性では約12年あることが問題になっています。寿命が延伸しても、長い間寝たきりなどの生活が続くなど、ADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)が低下することは、ご本人にとってはつらいことです。

 寝たきりを増やさないためは、筋量や筋力の維持をすることが必須であり、日常生活でトレーニングなど身体を動かすことは重要です。65歳以上の週1回のスポーツ実施率を見てみると74.1%(平成30年度横浜市民スポーツ意識調査報告書)であることから、およそ4人に1人は、日常生活でスポーツをほとんどやらないことがわかります。

 いわゆるスポーツをする人としない人の二極化傾向があることが伺えます。また、この傾向は、子どもたちにも同じような現象がみられます。

  

 「一億総スポーツ社会」の実現を目指すスポーツ庁の調査では、運動やスポーツが「嫌い」または「やや嫌い」と答える中学生の割合は16.4%にもなるそうです。

 スポーツ嫌いの原因は、幼少期の運動経験の影響が大きいと言われています。

 一つは、幼少期に運動をする機会を与えられなかったこと。もう一つは、運動をすることによって、いやな思いをして運動が嫌いになるという理由です。

 

 

 

 子どもが成長していく中で、神経系統は生まれてから5歳頃までに80%の成長を遂げ、12歳でほぼ100%になります。この時期は、神経系の発達が著しく、さまざまな神経回路がつくられます。そこで、この時期にさまざまな動きを経験させることで、いろいろな運動の神経経路を作ることができるのです。しかも、神経経路は、泳ぐことを一度マスターしたら忘れないように、なかなか消失することはありません。

 この時期に神経回路へたくさんの刺激を与え、巧みな運動回路を持った子どもに育てたいものです。

 

 子どものスポーツ嫌いを引き起こす主な原因は、「指導者の指導の仕方や人間性」、「種目における体力的苦痛」、「集団行動の中における精神的苦痛」であるという報告もあります。

 「できない」という恥ずかしさではなく、「できる」「ここまでできた」という喜び、「できた」という達成感の中で、スポーツを楽しめる程度の技術を身につけることが大切です。

 

 子どもには、「あるく・はしる・ステップする」「とる・なげる・ける」「ころがる・まわる・はねる」「つかむ・ぶらさがる」から、「片足立ちなどバランスをとる動き」「タイミングの良い動き」「素早く反応する動き」などのたくさんの動きを楽しんで欲しいです。そして、「できた」という体験をして、一生スポーツと「友」に暮らす生活を送っていただきたいと思います。

 

令和元年7月22日

 

参考引用文献:・子どもの体育嫌いの原因とその改善方法に関する一考察

        1K07B145-6 照屋唯 指導教員主査吉永武史先生副査宮内孝知先生

       ・赤司俊二(編).国試小児科学,医学評論社,東京,2003.

       ・柳澤正義,財団法人母子衛生研究会(編).母子保健ハンドブック2010,

        母子保健事業団,東京,2010.

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